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大学女性協会とは

JAUW Information

会長より ご挨拶

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 大学女性協会の未来に向けて

大学女性協会会長 長谷川瑞穂

 

 第13回定時会員総会が5月12日に名古屋で開催され、理事13名、監事2名が選任され、私が会長を務めることになりました。総会にご出席の会員の皆様、議決権行使書で議案を評決してくださった会員の皆様、総会をはじめ前日の懇親会、翌日の研修旅行を計画、準備頂いた名古屋支部の皆様、収益事業委員の皆様に厚くお礼申し上げます。

 1946年に設立された大学女性協会は今年で78年目を迎えました。諸先輩の真摯な努力により、女性の高等教育の推進、地位の向上、国際親善と世界平和の希求を目標に歩んでまいりました。2012年に一般社団法人の移行法人となり、2028年度までに公益目的実施事業(1〜4の事業)の資金を使い切ること、2028年度までは毎年内閣府に報告書を提出し、指導を受けることが義務付けられております。同時に2029年度以降を見据えて少しずつ準備を進めていかねばなりません。例えば、本会の柱である後進育成のための奨学金事業は2028年度で終了することになります。1947年に始まった国内奨学金事業は1300名あまりの奨学生に奨学金を授与してきました。伝統ある奨学金事業や他の事業の継続に向けて、話し合いを進めていく所存です。

 さて、10月20日のJAUW公開シンポジウムは新しいテーマ 「ウェルビーイングと環境」のもと開催いたしました。大学女性協会では「教育、ジェンダー、共生」をテーマに6年間セミナー、シンポジウムで研究してまいりました。今回は少し視点を変えて、環境や幸福という観点から共生などの問題を考え、基調講演では環境問題の権威、近藤豊東大名誉教授から「急速に進みつつある地球温暖化の特性と今後の可能な、あるいは現実的な対応について」ご講演いただけました。シンポジウムでは、今野美智子会員、一原雅子会員の他、木山啓子氏、藤巻宇衣氏をパネリストに迎え、コメンテーターの木林京子会員共々大変有意義な報告をしていただきました。会場からの質疑応答も盛んで、無事今年度の公開シンポジウムを終えることができました。対面、オンライン双方の参加者は80名を超え、皆様のご協力に感謝いたします。来年度は今年度の学びを基に、会員の皆様の参加も交えた全国セミナーを行う予定です。

 私見ですが、環境問題は、温暖化による猛暑、干ばつ、気温や海温の上昇による食糧問題、サイクロンや台風などの高まる災害リスク等私たちに身近で重要な問題です。また、最近はアメリカの学者ヌスバーム (Nussbaum) 他によるウェルビーイング、幸福に関する研究が盛んですが、環境問題の他、戦争や地震等の災害で、私たちの幸福度は下がっております。2024年の公開シンポジウム、2025年の全国セミナーを生涯教育の場とし、ともに「ウェルビーイングと環境」について学べると幸いです。

 2029年度以降の大学女性協会の維持発展には新たな資金の調達が必要です。そのために2021年に開設された創立80周年記念募金パトリシアは2025年度まで継続いたします。皆様には引き続きパトリシア募金へのご協力をお願い申し上げます。また、高齢化による会員の減少も本会にとって大きな問題です。ユース会員の力を活かすと同時に、会員の増強が必要です。残部が少なくなり、理事会で内容を審議し、岡山支部の協力を得て、新しいリーフレットを作成いたしました。11月末の会報発送の際に会員の皆様にリーフレットを2部送付する予定です。ご活用いただき、新入会員をご紹介いただきますよう、切にお願いいたします。

 最後に、今回の理事会は経験豊かなベテランの理事、監事と実力のある前向きな新理事、監事で構成されており、とても良い雰囲気です。一致協力して、それぞれの業務を遂行してまいりますので、皆様方のご支援、ご指導、ご協力をお願い申し上げます。

                        2024年11月