若手支援事業として若手女性科学者海外研修助成事業を2023年より開始しました
若手女性科学者海外研修助成事業の開始について
■若手女性科学者海外研修助成事業発足の経緯
JAUW会報第279号(2023年7月)に掲載されておりますように、2022年度に「自然科学分野の若手女性研究者の海外研修助成」を目的とする指定寄付が本協会に寄せられました。本協会はこれを第8事業と位置づけ、海外渡航費および期間中の滞在費を助成する若手支援事業を開始いたしました。
対象者は、過年度の守田科学研究奨励賞受賞者が推薦し、研修期間中は推薦者からメンターとして支援が行われる若手女性科学者です。この事業を担当する海外研修助成委員会が発足し、2023年度より助成事業の実施を開始いたしました。
日本における女性科学者の数は世界の国々に比して、まだまだ少ないという現実があり、若手女性科学者を積極的に支援し育成していく必要があります。本事業は、研究者の道を歩み始めたばかりの女性達が、海外での研修や研究活動を経験して、国際的視野を持った研究者になることの支援を目的としております。また、本事業を、守田科学研究奨励賞受賞者の方々による次世代の女性研究者育成への支援としても位置付けております。
■第1回若手女性科学者海外研修助成事業として、2023年5月に推薦募集を行い、厳正な審査の上、下記のお二人に助成を行いました。
萩原幹花(九州大学理学研究院日本学術振興会PD)
推薦者:塩尻かおり龍谷大学農学部教授(第14回守田科学研究奨励賞受賞者)
分野(テーマ):農学(植物間コミュニケーション)
研修先: Prof. R. Karban, Univ. California Davis [アメリカ合衆国]
海外研修期間:2023年9月1日 ~2023年11月30日
加島璃子(東京工業大学物質理工学院博士課程1年)
推薦者:斎藤礼子東京工業大学物質理工学院准教授(第1回守田科学研究奨励賞受賞者)
分野(テーマ):化学(高分子の精密合成)
研修先:Tae-Lim Choi、Department of Materials, Swiss Federal Institute of Technology in Zurich (ETH Zurich) [スイス]
海外研修期間: 2023年8月13日 ~ 2023年11月20日
2024年6月2日(日)に開催された第26回守田科学研究奨励賞授賞式において、海外研修助成対象者のお二人にも参加いただき、本事業の報告を行いました。(JAUW会報282号6頁&10頁)
科学研究奨励委員会委員長・海外研修助成委員会委員長*
菅原洋子
( *委員会名が2024年度10月より若手女性科学者海外研修助成事業委員会から海外研修助成委員会に変更になりました。)
2024年度以降の本事業の活動については、こちらをご参照ください。